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発売から20年経った今でも人気の高いバイアグラ。そのバイアグラの国内での特許が2014年で満了を迎えており、その後、様々な製薬メーカーからバイアグラの後発品（ジェネリック医薬品）が発売されています。今回はそんな多くの製薬会社から発売されているバイアグラジェネリックの中からキッセイ薬品工業株式会社のシルデナフィルVI50mg「キッセイ」ついてです。

バイアグラジェネリックとは

バイアグラは元々は狭心症の治療薬として開発・研究されていましたが、1回目の臨床試験での効果が芳しくなく中止が決まりました。しかし被験者が余剰分の返却を渋ったため理由を聞くと、僅かですが陰茎の勃起促進作用が認められたため、それを適応症としてバイアグラは勃起不全治療薬として1998年にアメリカの製薬会社ファイザー社から世界で初めてバイアグラとして発売され、日本でも翌年の1999年の1月に製造を承認、同年3月に発売が開始されました。

全てのジェネリック医薬品に世界共通の厳しい基準があり、バイアグラと同じ主成分であるシルデナフィルを使用し、同じ効果、効能、安全性が認められる薬剤をバイアグラジェネリックと呼びます。国内で発売されてから14年「ファイザー」が取得していた特許の内、2013年5月に物質特許、2014年5月に勃起治療薬としての用途特許が満了し、同年同月に国内大手後発品メーカー「東和薬品」から日本で初めて国産バイアグラジェネリックの販売が開始され、その後年度末までに合計10社からバイアグラジェネリックが発売されています。

シルデナフィルVI50mg「キッセイ」とは

キッセイ薬品工業株式会社が2014年8月12日にシルデナフィルVI25mg「キッセイ」、シルデナフィルVI50mg「キッセイ」の製剤名で厚生労働省から承認され、同年9月19日に販売を開始しました。国内では東和薬品、陽進堂、あすか製薬（武田製薬）に次いで4番目にバイアグラジェネリックの販売承認が下りました。

キッセイ薬品は、日本で最初に主成分シルデナフィルの含有量が25mgのバイアグラジェネリックを開発、販売した会社として広く知られ、25mgのため錠剤に割線がはいっていないことが特徴です。薬剤の表面にはキッセイ薬品を示すイニシャルの「K」の刻印とその裏には主成分(シルデナフィル)を示す「SF」とその下に「25」もしくは「50」といった含有量が刻印されています。

シルデナフィルVI50mg「キッセイ」の服用方法

シルデナフィルVI50mg「キッセイ」は、先発品であるバイアグラと同じく服用してから30分程度で効果が現れ始めて、1時間程でピークを迎えるため、性行為の1時間前に服用しておくのがベストです。服用方法も同じく水で服用してください。服用は1日1回、連続で服用する場合は必ず24時間空けて服用してください。また、出来るだけ空腹時に服用してください。なぜなら、バイアグラジェネリックの主成分であるシルデナフィルは血液に吸収され効果が現れます。しかし、食後でまだ食べ物の消化が進んでいない状態では胃や腸に付着している食べ物の油膜で吸収が阻害されたり、食後は食べ物を消化するため胃に血液が偏ってしまうので効果が現れない場合があります。

シルデナフィルVI50mg「キッセイ」の効果

シルデナフィルVI50mg「キッセイ」はバイアグラと同じ主成分（シルデナフィル）のため、効果も同同等になり、服用後30分～1時間ほどで効果が現れ、その後3～6時間ほど効果が続きます。そもそも勃起とは陰茎の海綿体に血液が集まることで硬くなります。陰茎に性的刺激を受けることによって一酸化窒素が分泌されそれによって環状グアノシンーリン酸という海綿体を弛緩させる効果がある成分が形成され、これによって海綿体に血液が流れ込み結果として陰茎が硬直します。

常時勃起をしていると身体にも不具合が起こるため、体内には環状グアノシン一リン酸を分解して勃起を抑制するホスホジエステラーゼ5（PDE5）という酵素が存在します。しかし、このPDE5の働きが強すぎると上手く勃起が出来ないといった症状が現れます。これがEDの原因となります。

バイアグラ、バイアグラジェネリックの主成分であるシルデナフィルには、このPDE5の作用を抑制する効果があります。こうして強すぎたPDE-5の効果は弱まり、環状グアノシン一リン酸が正常に働きを始め、その結果として陰茎が正常な勃起を取り戻すのです。

しばしば勘違いをされている方がいますが、前述のしたようにバイアグラを飲めば即座に勃起するわけではなく、あくまで勃起の補助や正常な働きを取り戻させるための薬剤であると覚えておいてください。
またシルデナフィルには催淫効果はありません。

シルデナフィルVI50mg「キッセイ」の副作用

シルデナフィルVI50mg「キッセイ」の副作用もバイアグラと同じで、主な副作用としては顔の火照り・鼻づまり・頭痛・めまい等の症状が挙げられます。この症状はバイアグラが体内の血管を拡張することによって体内の血行が良くなることでめまいや顔の火照りといった症状が引き起こされ、頭痛も同様に頭部の血管拡張が原因だとされています。鼻腔内にはたくさんの血管が存在し、その血管がバイアグラ等のED治療薬によって拡張され血流が良くなると鼻腔内の血管充血する場合があります。その結果として、鼻腔内の粘膜が膨張して空気の流れが悪くなり鼻づまりに近い症状が現れる方もいます。

しかし、こういった副作用の症状はどれも一時的なもので時間とともに解消しますので深刻に考える必要はありません。薬剤が効いてきた合図だと思ってください。

シルデナフィルVI50mg「キッセイ」などを始めとしたバイアグラジェネリックや、その他ED治療薬は、必ず医療機関等で処方を受けてください。ネット通販や個人輸入といった不正規ルートで手に入れた場合、偽造品混ざっていて効果が現れないだけでなく、思わぬ健康被害を被る可能性があります。ED治療薬も医薬品のため、医療機関に相談して処方を受け用法用量を正しく守って服用ください。
※なお、当院ではシルデナフィルVI50mg「キッセイ」の取り扱いはございませんのでご了承ください。他メーカーのシルデナフィル錠は処方しております。

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