普段からよく耳にする機会も多いと言われる栄養素の一つ、亜鉛（あえん）です。
実はEDと深い関連性がある亜鉛について、今回は詳しくご紹介致します。
【性質と働き】
亜鉛は体内で作ることができない「必須微量ミネラル」です。
体内に約2~4g存在し、歯、骨、肝臓、腎臓、筋肉に多く含まれます。
200種以上の酵素の構成や酵素反応の活性化、ホルモンの合成や分泌の調整、DNA合成、タンパク質合成、免疫反応の調節などに作用し、身体の成長と維持に必要な栄養素です。
また、味覚に関わる細胞をつくる働きもあるので、食べ物をおいしいと感じるのに欠かせません。
亜鉛を多く含む食品には魚介類、肉類、藻類、野菜類、豆類、種実類があります。
特にかき（養殖・生）には100gあたり14.5㎎と亜鉛が多く含まれるほか、うなぎの蒲焼100g（1串）には2.7㎎、
豚・肝臓生100gあたり6.9㎎と魚介類や肉類に亜鉛が多く含まれています。
【摂取のポイント】
成人男性の一日の推奨摂取量は10mgです。
亜鉛はクエン酸やビタミンC、動物性タンパク質と一緒に摂ることで摂取効率が上昇します。
一方で、植物性食品に含まれる食物繊維やフィチン酸、加工食品に多く含まれるポリリン酸は
亜鉛の吸収を妨げることがあるので注意が必要です。
また、アルコールによって亜鉛の排出量が増加する場合もあるため、飲酒量が多い人は気をつけましょう。
【亜鉛が不足すると】
亜鉛が不足すると、たんぱく質やDNAの合成がうまく行えなくなり、成長障害が起こります。
また、亜鉛は味を感じる味蕾細胞の生産に必須であり、亜鉛不足になると味を感じにくくなる味覚障害になる可能性があります。
その他の症状として、貧血や食欲不振、皮膚炎や生殖機能の低下、さらには慢性下痢および脱毛、免疫力低下、低アルブミン血症、神経感覚障害、認知機能障害などのさまざまな症状が現れます。
近年、若い世代での食生活の乱れによる亜鉛欠乏により、味覚障害を訴える人が増えてきています。
【EDとの関連性】
そして、冒頭でもお伝えしましたが、亜鉛は性機能に関与する重要な栄養素としても認知されております。
一部の研究では、亜鉛の補給が勃起機能の改善や性欲の増加に寄与する可能性が示唆されています。
たとえば、2009年の研究では、亜鉛のサプリメントを摂取した勃起不全の男性のうち、約3分の2が勃起不全の改善を報告しました。
亜鉛は体内の数百種類以上の酵素反応に関与し、性ホルモンの生成、及び神経伝達物質の合成に重要な役割を果たしております。
また、亜鉛の欠乏によりEDのリスクを増加させるおそれがあることも報告されています。
【亜鉛についての統括】
亜鉛は性的機能や生殖能力に関与する栄養素であり、一部の研究では亜鉛の効果がEDに対して有益であることを示唆しています。
別の研究では、亜鉛が性的機能に対しても重要な役割を果たすことが示唆されています。
亜鉛は、テストステロンの生成や精子の運動性など、性ホルモンや生殖能力に関連するプロセスに影響を与える可能性があります。
特定の病状や特定の人々において、亜鉛の補給がより効果的であることが示されています。
たとえば、亜鉛欠乏症を有する男性や、慢性腎臓病や糖尿病などの病気を持つ男性では、亜鉛の補給が特に有益である可能性があります。
ただし、これらの研究は亜鉛の効果を確定するものではありませんし、亜鉛補給が全てのED患者に効果的であるとは限りません。
EDの治療は多面的であり、個別の状況に基づいて医師と相談することが重要です。
医師は、病歴や症状に基づいて適切な治療法を提案し、亜鉛の補給が適切である場合には適切な用量や方法を指示することができます。
したがって、亜鉛がEDに対して有効であるかどうかは個別の状況によりますし、医師の指導のもとで適切な判断を行う必要があります。
【最後に】
ユナイテッドクリニックでは、上記の摂取量を十分に摂取可能な亜鉛も取り扱っております。
食事だけでの摂取も出来ないことはありませんが、毎日欠かさず牡蠣や鰻などを食べるのは難しいと思います。
医師による処方で亜鉛、及びED薬も一緒に処方できます。
この記事をご覧になって、亜鉛が気になった方は、お気軽に医師またはスタッフまでお申し付けくださいませ。
EDでお悩みの方は、ぜひこの機会にユナイテッドクリニックをご利用ください。
みなさまのご来院、お待ちしております。
